京都視察レポート2〜中村編(後半)
京都の和菓子「仙太郎」
おもてなし視察。

竹林のそびえる丹波工場の敷地内には、
4畳半のお茶室(工場から少し離れたところに庭園の中に造られた茅葺屋根の建物)
栗林
焼き物の釜と作業部屋
薪の山(その隣には廃材や落ち葉が集められて乾かして燃料等に使用する)
…と、サッカーゴール。
先代はサッカーがお好きなのである。
しかもポルトガル遠征まで行かれる程の実力。
60代のみなさんでチームを組んでいらっしゃる。
きっと工場の休憩時間には、従業員の方々と、
サッカーを楽しんでいらっしゃるのである。
これだけの施設が無駄無くリズミカルに整えられている。
ふと目をやると、作業部屋の隣に白馬の置物(等身大)が。
どうやら、とある施設の元持ち主が、
白馬を捨てるに惜しくなり、置いていったそうな。
そんな話しも先代が人々から慕われているところが伺える。
施設をご案内いただき、お茶室で勉強会の後、
とってもきれいな盛り付けのお弁当と一緒に、
先代との『おもてなしディスカッション』を始める。
メンバー各々、思い思いの話題を楽しむ。
先代は、丹波出身ではない。
しかし20年、この土地に工場を造り、貢献している。
京都という土地は、確かに外ものは受け付けないと聞いていた。
20年経ってもまだまだだ、と語る先代のお話はとても感慨深い。
それでも、先代の人柄を思えば、
この厳しい土地で、たった1代目にして築き上げた、
この「仙太郎」というブランド力は、ホンモノなのだと再認識できる。
おもてなし、という題材ながら、
仙太郎にとって、第一に考慮すべきは従業員であることが分かる。
工場や店頭で働くみなさんの笑顔。
笑顔の中にあるまっすぐで真剣な眼差しはとても誇り高い。
そして次にその従業員のみなさんが、
懇切丁寧にひたむきになれる「素材」に徹底する。
(つまり原材料こそ、味そのものであり、誇り、なのである)
確かに、砂糖は甘ければどれも同じだ。
むしろ、外国産の砂糖の方が安くて甘い。
しかし、仙太郎は甘さが減っても国産の砂糖を使う。
それは今流行のロハス概念ではない。
(流行る前からのことであるが)
日本のお菓子、日本のお茶のお供、日本の心を表現するに、日本の砂糖を使うのである。
卵も同じ。
食用卵を産む鶏は、それ専用のゲージに入れられて、
機械のようにポコポコ卵を産む。つまり、産むだけのために生かされている『生産機』なのである。
その姿に先代は目があてられない・・・。
それゆえ、放し飼いに元気に育っている鶏を飼育しているところに掛け合い、
そこの卵だけを使用している。
もちろん、放し飼いにはリクスが高い。故に卵は高くなる。
味も食べたら同じだ。
それでもその鶏を思えば、おやすいのだ。
丹波はもともとあずきで有名だが、
仙太郎のあずきは、これまた飛び抜けて美味しい。
その秘密は企業秘密かもしれないので、ここで活字にはしないが、
まあ、その代わりにあんこのしられざる活用法を教えましょう。
仙太郎の包み紙を御覧になった方、
仙太郎のロゴが印字されていないことに気付きましたか?
その和紙には模様が入っていますね。この外側の卵色の。
(あ、ちょっと画像お借りしますばい!)
実はその模様、小豆を煮立てた後の搾りカス、なんです。
昔は小豆のカスは肥料として家畜の餌になっていたんですが、
昨今、安い肥料が流通し、小豆のカスのいき場がなくなり、
考えられたのが、包み紙への再利用。
これによって、ゴミがなくなったわけです。
ロゴの印字が必要ない、オリジナルの紙ですから。
その紙を一目みて仙太郎、と分かります。
さてさて。
活字では伝えにくいですが、
先代は本当に常に笑顔の方なんです。
でも会話はシビアなものも多いです。
お茶をなさるのも焼き物をなさるのも、
全ては研究熱心な、かつ己に厳しい方なのだと感じます。
いくつになってもまだ答えは出ない、
出ないけれども、(焼きモノ等を)やっていると
自分と向き合えるから続けているのだ、
そうおっしゃっていました。
また、おもてなしという語には、
マイナス要因もあるということを教わりました。
一般的に、もてなすことは、
客に対する手厚いとりはからい、ですが、
それが高じてしまうと、
傲慢的な押しつけ、或は、相手のわがままを赦し放題の無法地帯と化します。
で、あるから、
研究所は、いかにして「おもてなし」が傲慢にあらず、
と提唱していけるのかが課題ともなります。
仙太郎はある意味温和で、ある意味厳しい会社です。
商品はけして流行り廃りを真に受けない。
そして、お客の無茶ブリには「ダメなものはダメ」だと言える勇気と信念。
けして頑固なわけではない、
(むしろ研究熱心で、新しいお菓子の開発は凄まじい。毎年我が家はたくさん新商品を頂く)
ただ、ひたすらに、真においしいお菓子をお届けしたいだけ。
そのひたすらな努力に、
心も舌もうなずかずにはいられません。
まずは仙太郎、召し上がってみて下さい。。。
え?宣伝じゃないですよ。w
宣伝ではないですが、
しかし、こればっかりは本当に私の舌がそう言うんですが、
京都からの帰り、
京都駅の伊勢丹で、仙太郎でお菓子をいくつか、
その他に、生八つ橋と某銘菓とされるまんじゅうを買いました。
新幹線に乗ってそうそう、食べ比べましたが、
じ、実に仙太郎の圧勝です。
これは、本当に本当。
お世辞抜きに、味や舌触りの濃密さが全然違う。
先代達の努力と愛情が詰まってる。
最後の最後まで丁寧なおもてなしをいただいて。
(帰りまでまた六法焼きいっぱいいただいちゃった。。。)
背筋の伸びる緊張した一日でした。
それと同時に、
お庭から聞こえる鳥や虫の音が、心地良かった。。。
改めて、
祖母や田中さまが自慢の、研究所になれるよう、
日々の努力と謙虚さと勉強をかかさない、
と決めたのでした。
田中さま、
本当に貴重な体験、ありがとうございました。
また、これからもよろしくお願いします☆
中村 絵奈
※写真はまた追々、UPします!!